66.「食」への新型コロナウイルスの影響に関するアンケート「第2弾:消費行動について」

全世界で新型コロナウイルス感染症が流行し、人々は大きな生活の変化を余儀なくされる事態となっています。第一紙行では、商品を中心としたものの消費行動に焦点を当ててアンケートを実施いたしました。今回は、「店舗での食品の買い物回数や購入金額の増減」や「支出が増えた・減った家計のジャンル」の結果をお届けします。
回答者数:765名
実施期間:2020年4月11日~2020年4月19日
調査結果
今回の調査では、通常の「全体」「女性」「男性」に、「関東在住者」を加えて結果を比較しました。回答者には、2月までと3月以降を比較して回答してもらいました。アンケートは4月中旬(4月11~19日)の実施です。
※関東は「東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬」の7都県に設定しています。
食品の「通販」「テイクアウト」「出前・デリバリー」の増減では、「テイクアウト」が増えた割合が約17%と最も高く、「通販」は増えたと減ったがほぼ同数、「出前・デリバリー」に至っては、”減った”が”増えた”を上回る結果になりました。「テイクアウト」は普段はやっていないお店でもお持ち帰り商品の販売を始めるところが多く、店内飲食より安価にお店の味を楽しめる機会として人気を呼んだのではないでしょうか。一方、外出自粛で伸びるかと思われた「通販」「出前・デリバリー」分野ですが、”割高感”や”いつもと同じメニュー”が影響したのかもしれません。今後、店舗の休業や外出自粛が長引くと考えると、「利用回数によるお得感」や「今だけの特別メニュー」などが需要を伸ばすポイントになるのではないでしょうか。
また、意外な伸びを見せたのが「キャッシュレス決済」でした。約3割の方が「増えた」と回答しており、現金のやり取りによる感染への懸念や”お得感”が影響したと思われます。
次回は、コロナの影響による「家飲み(自宅でお酒を飲むこと)」の変化に関するアンケート結果をお届けします。
更新は5月12日(火)を予定しています。
【Q1】2020年3月以降、店舗での食料品の買い物の「回数」は増えましたか?減りましたか?
買い物回数は「増えた」約1割、「減った」2割強
2020年3月以降の店舗での食料品の「買い物回数」の増減を伺ったところ、全体で「増えた」方は約11%、「減った」方は約23%でした。「全国女性」「全国男性」「関東在住者」で絞ったところ、男女の比較では「増えた」割合は同じぐらいですが、「減った」と回答した割合は女性が約14ポイント高い結果に。また、全体と比較して関東は「増えた」と「減った」がそれぞれ約5ポイント高くなっています。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q2】2020年3月以降、店舗での買い物1回あたりの食料品の「購入金額」は増えましたか?減りましたか?
「1回あたりの購入金額は「増えた」3割弱、「減った」1割弱
2020年3月以降の店舗での食料品の「購入金額」の増減を伺ったところ、全体で約28%が「増えた」、約7%が「減った」と回答。男女の比較では「増えた」と回答した女性の割合が約16ポイント高く、全体と比較した関東は「増えた」の割合が約9ポイント高くなっています。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q3】2020年3月以降、食料品の「通販」を利用する頻度は増えましたか?減りましたか?
※ネットスーパーや電話注文での宅配も含みます。
通販は「増えた」と「減った」がほぼ同数
2020年3月以降の食料品の「通販」を利用する頻度の増減を伺ったところ、全体で「増えた」約8%、「減った」約9%とほぼ同数でした。男女別では、女性は「増えた」約11%、「減った」約8%で男性は「増えた」約5%、「減った」約10%となっています。関東は、「増えた」約12%、「減った」約11%でした。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q4】2020年3月以降、食品の「テイクアウト」を利用する頻度は増えましたか?減りましたか?
※テイクアウトとは、すぐに食べられるものを自分で店舗に行き、持ち帰る方法とお考え下さい。
テイクアウトは「増えた」2割弱、「減った」1割弱
2020年3月以降の食品の「テイクアウト」を利用する頻度の増減を伺ったところ、全体で「増えた」は約17%、「減った」は約9%でした。男女別では、女性は「増えた」約20%、「減った」約10%で男性は「増えた」約14%、「減った」約9%となっています。関東は、「増えた」約20%、「減った」約14%でした。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q5】2020年3月以降、食品の「出前・デリバリー」を利用する頻度は増えましたか?減りましたか?
※出前・デリバリーとは、すぐに食べられるものを自宅などに届けてもらうサービスとお考え下さい。
出前・デリバリーは「減った」が「増えた」を上回る
2020年3月以降の食品の「出前・デリバリー」を利用する頻度の増減を伺ったところ、全体で「増えた」は約6%、「減った」は約11%と、「減った」が「増えた」を上回る結果に。男女別では、女性は「増えた」約7%、「減った」約10%で男性は「増えた」約5%、「減った」約12%となっています。関東は、「増えた」約7%、「減った」約15%でした。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q6】2020年3月以降、「キャッシュレス決済」を利用する頻度は増えましたか?減りましたか?
※現金以外の決済方法とお考え下さい。
キャッシュレス決済の利用頻度は約3割が「増えた」
2020年3月以降の「キャッシュレス決済」の利用頻度の増減を伺ったところ、全体で約28%の方が「増えた」と回答。全体と関東では大きな差はありませんでしたが、男女では、「増えた」の割合が女性の方が約10ポイント高い結果に。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q7】2020年3月以降、金額が「増えた」支出のジャンルをお選びください。
支出が増えたトップ3は「食費」「日用品・雑貨費」「水道光熱費」
2020年3月以降、金額が「増えた」支出のジャンルを伺ったところ、全体で1位は「食費」、2位は「日用品・雑貨費」、3位は「水道光熱費」でした(ない・わからないを除く)。外出自粛の影響で、自宅で過ごすことが増えた結果が表れています。男女別で差が大きかったのは「食費(女性が約16ポイント高い)」、「日用品・雑貨費(女性が約16ポイント高い)」でした。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q8】2020年3月以降、金額が「減った」支出のジャンルをお選びください。
支出が減ったトップ3は「娯楽・エンタメ費」「交際費」「交通費」
2020年3月以降、金額が「減った」支出のジャンルを伺ったところ、全体で1位は「娯楽・エンタメ費(約36%)」、2位は「交際費(約31%)」、3位は「交通費(約23%)」でした(ない・わからないを除く)。男女別で差が大きかったのは「娯楽・エンタメ費(女性が約18ポイント高い)」、「美容・被服費(女性が約14ポイント高い)」でした。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

【Q9】2020年3月以降、おこなったことがある行動をお選びください。
「使い捨てマスクの再利用」を約半数の方が経験
最後に、2020年3月以降に「マスク・アルコール消毒商品」に関して行ったことがある行動を伺いました。まず、マスクの入手方法のうち「店頭でマスクを買った」方は全体で約24%、「通販でマスクを買った」は約12%、「自分でマスクを作った」は約11%でした。今も品薄状態が続いているマスクですが、「使い捨てマスクを2回以上再利用した」方は約49%おられました。アルコール消毒商品に関しては、「店頭でアルコール消毒ができる商品を買った」は約19%、「通販でアルコール消毒ができる商品を買った」は約3%でした。「どれもしていない」方は、全体で約23%、女性は約16%、男性は約31%、関東は約23%でした。
<全体>

<女性>

<男性>

<関東>

属性に関するデータ
- 男女比
- 男性: 386人(50%)
- 女性: 379人(50%)
- 年代比
- 20代: 26人(3%)
- 30代: 104人(14%)
- 40代:223人(29%)
- 50代: 272人(36%)
- 60代: 120人(16%)
- 70代: 18人(-%)
- 80代: 1人(-%)
- 100以上: 1人(-%)
- 婚姻比
- 未婚: 326人(43%)
- 既婚: 439人(57%)
- 職業比
- 会社員: 358人(47%)
- 主婦: 153人(20%)
- 無職: 65人(8%)
- 自営業: 56人(7%)
- 公務員: 25人(3%)
- 学生: 2人(-%)
- その他: 106人(14%)
- 地域比
- 岡山県: 158人(21%)
- 東京都: 83人(11%)
- 神奈川県: 50人(7%)
- 福岡県: 44人(6%)
- 千葉県: 42人(5%)
- 埼玉県: 41人(5%)
- 愛知県: 39人(5%)
- 大阪府: 33人(4%)
- 茨城県: 22人(-%)
- その他: 253人(33%)